世間では第35回で放映された「犬伏」と第36回の「勝負」の話題が取り上げられていますが、私big5はやっと第34回を見終わったところです。
石田三成が政権から追い落とされた第34回でした。いよいよ第2次上田合戦、そして関ヶ原の戦いを迎え、中盤のクライマックスが近づいてきましたね。
今回見ていて改めて感じたのが
秀吉死後の政権の不安定さ
です。
以前にも、カリスマ的独裁者の死後、突然世の中が乱れるというのは古今東西共通の原理、と書きましたが
「真田丸」でも、判断の基準がたいへんあいまいになっている、ということが描かれていました。
例えば、茶々が信繁に問うた質問
「石田三成と徳川家康は犬猿の仲。秀頼が板挟みになりませんか?」
これは、当時の状況をかなり端的に表現していると思います。秀吉政権の後継者として
正統性がありそうなのは三成側のように感じますが、トップとなる三成には悲しいほど人望がありません。
秀吉は、そのカリスマ性で人を従わせてきたので、それがない三成ではギャップが大きすぎます。
人を引き付ける実力者といえば徳川家康ですが、豊臣家に取って代わりうる存在であるだけに
豊臣家恩顧の者から見れば、かなり危険な存在です。
どちらに就くべきか、特に豊臣家の周囲の人には悩ましい問題だったと思います。
それにしても、徳川家康を演じている内野さん、悪人の大笑いがすごく上手いですね!
これまでも、家康の悪人笑いがたびたび出てきましたが、まさに悪役の大笑いというかんじで
視聴者に「真田の敵・徳川家康」を印象付けていると思います。
早く見たいぞ!次回 第35回「犬伏」!
<歴史ひとくちメモ>
加藤清正らに襲撃された三成が逃げ込んだ場所は、今回は伏見城内ということでしたが
これにはいくつかの説があり、確定はしていないそうです。
有名なところでは、三成は敵方であるはずの徳川家康の屋敷に逃げ込んだ、という説があります。
徳川屋敷に逃げ込めば、加藤清正らが強行突破することは到底考えられない、
知恵者・三成のエピソードです。
ただ、この話は江戸時代になってから登場する話で、それ以前の史料では確認できていないそうです。
<今後の気になるポイント>
1.薫の出自詐称はいつまで続くのか?本人からはとても言い出せない状況。
2.きりさんはいつ信繁の側室になるのか?今のところは、正室も迎えたばかりでそんな気配まったくなし。きりさんの位置づけも、キリシタンになりたいと言い出したりと、今後、話にどう関与させていくのか?
3.出浦さんは、有馬温泉で湯治中ということでした。第二次上田合戦の時には復帰かな?
4.思い込みの激しい信繁の正室・はる。彼女の特徴が、どのように物語に関与してくるのかが楽しみ♪